救命士が手順をていねいに解説。
もしものときに、あなたの手が大切な人の命をつなぎます。
CPR(シーピーアール)は「心肺蘇生法」のことです。心臓がとまってしまった人の胸を強くおして、血液を体のなかに送りつづけることで、命をつなぐ大切な方法です。
心臓がとまると、1分たつごとに助かる確率が約10%ずつさがります。救急車がくるまでの平均時間は約9分。だから、そばにいるあなたのCPRが命をすくいます。
CPRをはじめる前に、かならず確認することがあります。あわてず、順番にチェックしましょう。
車が来ないか、火や煙がないか、まわりに危険がないかを必ず見まわします。あなた自身の安全が最優先です。
肩をたたきながら大声で「もしもし、だいじょうぶですか?」と呼びかけます。反応がなければ、胸とおなかの動きを10秒以内でチェックします。
まわりの人に「あなたは119番通報を!あなたはAEDを!」と具体的に指さしてたのみます。1人のときは、まず自分のスマホで119番に電話し、スピーカーホンにしてからCPRを始めましょう。
チェックが終わったら、すぐにCPRを始めましょう。「胸骨圧迫30回→人工呼吸2回」を救急隊が来るまで続けます。
出典:日本赤十字社「心肺蘇生とAEDの使い方 ~JRC蘇生ガイドライン2020対応~」
胸の真ん中(左右の乳首を結んだ線のあたり)に手のひらの付け根を置き、もう一方の手を重ねます。肘をまっすぐ伸ばして、体重をかけて約5cm押し下げます。1分間に100〜120回のテンポで、30回連続して圧迫します。
手の置き場所(上から見た図)
訓練を受けた方は、気道を確保して1秒かけて息を吹き込む人工呼吸を2回おこないます。胸が小さく膨らんだら成功です。
頭部後屈あご先挙上|鼻の向きで顔の角度がわかります
「胸骨圧迫30回→人工呼吸2回」を1セットとして、救急隊が到着するまで続けます。2人以上いるときは、約2分ごとに交代して疲れをおさえましょう。
AEDの電源を入れると音声ガイドが流れます。指示に従ってパッドを貼り、解析中は触らないようにします。「ショックが必要です」と流れたらボタンを押してください。AEDは誰でも使えるように設計されています。
①右鎖骨の下 / ②左わきの下(AED本体に図示あり)
救急隊が到着したら、落ち着いて「いつ倒れていた・どんな状態だったか」を伝えてください。CPRを始めた時間もできれば記録しておくと助かります。
せっかくCPRをしても、これをやってしまうと効果が半減します。事前に確認しておきましょう。
本記事は一般的な応急処置の情報提供を目的としており、医療行為の代替ではありません。実際の救命には、定期的なCPR講習の受講を強くおすすめします。